アドエフ!ブログ

アドエフ!ブログでは、スタッフのちょっとした日常や活動内容のご報告、広告の最新情報のあれこれからマーケティングに関する最新の動向や事例についてなど、アドエフスタッフが様々な角度・独自の目線で書き綴ります。

今見直しておかないと手遅れに!?最低賃金の解説と法律違反にならないためのコツ!

f:id:ad-ftbdesign:20170928160413j:plain

お久しぶりです。sakuraです。夏の厳しい暑さも終わり、少し肌寒むくなってきた9月末!もう10月になろうとしています。後2ヶ月で年が変わると思ったら恐ろしいです。そんなタイミングで出ました「最低賃金」!
労働時間の是正と共に経営者を悩ませる賃金の問題です。年々上がり続けるから厄介ですよね。今日はそんな最低賃金のお話をしたいと思います。

最低賃金とは

そもそも最低賃金とは!?みなさん「わかりきったこと・・」と思っているかもしれませんが、少しお付き合いください。簡単に言えばこう

f:id:ad-ftbdesign:20170926170819j:plain

雇用者(使用者)が労働者に対して支払わなければならない、賃金の最低額を定めた制度です。あたりまえっちゃ当たり前です。しかも厄介なことに最低賃金は毎年上がります。ちなみに毎年8〜9月に最低賃金が上がることが決まり、決まった後、都道府県別に具体的な金額が発表される仕組みとなっています。

 

ではどのくらい上がったのか?

全国平均額は、なんと25円引き上げ!

恐ろしい数字です。というのも私たちが主に活動している「関西」では、このような数字になっています。

★大阪…909円
★京都…856円
★兵庫…844円
★滋賀…813円
★奈良…786円
★和歌山…777円

和歌山のゴロがいい数字はさておき、大阪はなんと909円

ついに900円台を突破しました。ちなみに大阪の前年は883円でした。

www.mhlw.go.jp

いつからなのか?

最低賃金には「発行日」があり厚生労働省のホームページに記載しています。その発行日が適用時期になります。今年はほとんどの都道府県が10月1日になっていますが、少し前後している県もあるので要注意です。

 

しかし、ここで疑問が生まれます。時給はどう計算したらいいんだ?

 

簡単に言えば、労働者がその「発行日」から働いていたら、時給は最低賃金を割ってはいけません。これ・・・計算するのが面倒くさいんですよね。

f:id:ad-ftbdesign:20170926173944j:plain

例えば「労働者くん」が9月21日から10月7日までバイトした場合。※大阪
このような時給の計算になります。

注意しないといけないこと

【Q】研修期間の時給は大丈夫ですよね?
【A】研修期間中も最低賃金を下回ってはいけません

【Q】高校生時給は対象ですか?
【A】賃金を受け取る全ての人が対象です

【Q】日給だから大丈夫でしょ!
【A】日給も時給計算した時に最低賃金を下回っていたら法律違反です

日給表記・月給表記であっても注意が必要です。
例えば1日10時間労働(休憩1h)で日給7500円の場合、時給を計算してみると・・・
7500÷(10時間労働ー1時間の休憩)=833円になります。
ということは大阪・京都・兵庫は最低賃金を下回っているということになります。
月給や年俸も所定総労働時間を割って計算して、最低賃金を下回っていないかしっかりチェックしてください。

法律を守らなかった場合は?

ではもし最低賃金を下回って雇用してしまっていた場合はどのような罰則があるのでしょう。最低賃金法第4条(最低賃金よりも安い賃金での雇用)に抵触した例をあげると、

 

まずは「是正勧告書」の提出をしなければなりません。そして最低3ヶ月から最大2年間の会社の給与を調べられ、万が一過去分も差額があった場合は、その差額を労働者に支払う義務が発生します。

 

また、是正勧告書や差額分の支払いに応じない場合は、司法処分が下されます。

 

[1]地域別最低賃金以上の賃金を支払わない場合には50万円以下の罰金(最低賃金法40条)
[2]特定最低賃金が適用される場合で特定最低賃金額以上の賃金を支払わない場合には30万円以下の罰金(労働基準法120条)と、それぞれ定められています。

もし最低賃金以下の給与で雇用者と労働者の間に合意があった」としてもその合意は無効になります。

メリット&デメリット

では最低賃金の引き上げと共にどのような「メリット」「デメリット」があるのか考えてみましょう。

メリット

・労働者の生活水準が上がる
・賃金格差が減る
・地域の経済が活性化する

デメリット

・1人あたりのコストが高くなる
・企業の稼働時間が制限される
・人の手で生産したモノなどが高くなる
・企業の労働人数・時間を減らす
・失業者が増える可能性がある  

と、まだまだあるかもしれませんが、私が思いつく範囲でこのぐらいです。労働者側からすれば、「やった時給上がった!」となるかもしれませんが、1人あたりの時給を25円あげるだけで企業側は相当苦しまなければなりません。

結果的に、労働者の人数を制限したり、労働時間を減らすことになり「やった時給上がった!」とは逆に「シフトに入れてもらえない・・・」なんてことも起こる可能性があります。

海外ではこんなことが

ワシントン州シアトルでは、段階を踏んで最低賃金を15ドルまであげる法案が成立し、2015年に9.47ドルだった最低賃金が11ドルまで上がりました。そして2016年には11ドルだった最低賃金は13ドルまで引き上げられ、シアトル市民は喜んだ・・・ハズだったのですが・・・

ワシントン大学の経済学者グループによってまとめられた全米経済研究所(National Bureau of Economic Research)による発表によれば、最低賃金が1%上がるにつれて、労働者は3%の労働時間の短縮になっていると発表。さらに、その時間短縮により低賃金労働者は1ヶ月平均125ドルを失う結果になると報告されています。

f:id:ad-ftbdesign:20170927145525j:plain

労働者からしてみれば、「給与上がったよっしゃー!」「頑張るぞー!」と会社に出社したら、企業側が労働時間を調整して、結果的に労働者自身の所得は下がるということになってしまうということです。

 

ちょっと細かい話をすると、この調査結果に異論を唱えているところもあります。それはカリフォルニア州立大学バークレー校研究チームです。ワシントン大学と同様の調査を行い、その結果「シアトルの最低賃金引き上げは、有意な労働時間や雇用数の減少を引き起こしていない」という報告でした。

 

話を掘り下げてみてみるとワシントン大学が行った調査では、シアトル以外の地域にもオフィスを構えている企業(MicrosoftAmazonといった大企業)を対象外としていたのです。
カリフォルニア大学では大手企業を調査対象にしない場合は調査結果が変わる主張し、対してワシントン大学はむしろ大手企業のうほうが労働時間や雇用を削減する率が高くなると自分たちのデータの正当性を主張しています。これはどっちが正しいのでしょうか・・・?この問題に頭を突っ込むと、今のところ出口がみつかりそうにないので、気になる方は調べてみてください。

まとめ

これは私の考えですが、国が定めた「最低賃金は正しい根拠の元に算出されています。が、全ての企業が同じ条件ではないので、本当に正しいかは疑問が残るところです。かといって、企業毎で決めてしまうと格差が生まれてしまい雇用と経済が上手く回らないのは確かです。そのバランスをとっているのがお国様というわけなのですね。

 

これは法律です。もし現段階で、最低賃金を下回っている場合は、行政機関に通報される前に解決しておいた方がいいと思います。もし対応を誤ると事態が悪化することは間違いありません。今は昔と違い口コミやネットなどで情報がすぐ拡散されます。最低賃金以下で働かせている会社」なんてレッテルが貼られた日には、採用活動に影響するだけではなく、クライアント先といった対企業へのイメージダウンにもなりかねません。

また行政機関に通報されてしまった場合は、対応に費やす時間・人(人件費)などを考えると本当に勿体ないし無駄だと思います。しっかりチェックしておきましょう。

執筆:sakura